用語集・その解説
(官民協同研究「健康的な移住環境形成技術の開発」の最終報告書より)

用  語 解  説
 ・シックハウス
 ・シックハウス症候群
 ・シックビルディング症候群
住宅の高気密化や科学物質を放散する建材・内装材の使用などにより、新築、改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染などにより、住居者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。症状が多様で、病状発生の仕組みをはじめ。未解決な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれている。
 ・ホルムアルデヒド 無色の刺激性のある加可燃性の気体です。合板に使用される接着剤、フェノール樹脂など広範囲に使用されており、開放型ストーブや喫煙によっても発生します。生物標本などを保存するホルマリンもホルムアルデヒドの水溶液で、殺菌作用があります。短時間さらされた場合には、個人差がありますが、0.08ppm程度で臭いを感じます。0.1〜5ppmでは、目への刺激、催涙、上気道の痛みなどを生じ、10〜20ppmでは喉、胸の痛み、喘息の発作を起こします。高密度に連続して曝露されていると、慢性呼吸器系疾患や発ガンの原因となります。なお、ppmは、化学物質の体積が空気の体積に対して100万分の幾つかを示す単位で、0.08ppmはホルムアルデヒドの場合、約0.1mg/m3に相当します。
 ・揮発性有機化合物
 (VOC:Volatile
       Organic
       Compounds)
揮発性有機化合物の総称で、アルカン類、芳香族炭化水素、テルペン類、ハロカーボン類、エステル類、アルデヒド・ケトンR類などが含まれます。VOCには実に多くの物質が含まれ、いずれも常温で液体ですが、揮発しやすく呼吸によって肺から取り込まれた血液中に吸収されることになります。VOCの全物質の人体影響については、解明されてません。健康住宅研究会による優先取り組み物資には、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、木材保存剤(現場施工用)及び防蟻剤、可塑剤が挙げられていますが、ホルムアルデヒド以外は、空気中に含まれる一般にVOCとして扱われる物質です。また、VOC総量は、TVOC(総揮発性有機化合物)といわれています。
 ・パラジクロロベンゼン 無色で臭気のある可燃性の気体で、眼、皮膚、気道を刺激する。長期曝露の影響には、肝臓、腎臓及び血液に影響を与えることがあります。防虫剤などに含まれる場合があります。
 ・木材保存剤
  (現場施工用)、防蟻剤
有機リン系の薬剤やビレスロイド系の薬剤などが含まれていることがあります。クロピリホスやホキシムなどの有機リン系薬剤では、急性中毒症状として軽度の場合、倦怠感、頭痛、めまい、悪心、嘔吐などの症状を示す場合があります。ペルメトリンなどのビレスロイド系薬剤では、急性中毒症状として軽度の場合、頭痛のほか、くしゃみ、鼻炎などの症状を示す場合があります。
 ・開放型ストーブ 燃焼に必要な空気を室内から取り入れ、排出ガスを室内へ放出する型のストーブ.
 ・FF式暖房機 燃焼器具などの給排気方式の一種で、給排気を送風機によって強制的に行なうもの。強制給気式、強制排気式、強制給排気式がある。
 ・合 板 薄く加工した奇数枚の木材を繊維方向が交互に直交するようにして接着した板。
 ・パーテイクルボード 主に木材の小片(削片又は砕片)を結合剤を用いて熟圧して作った板で、割れ、反りが少ない性質を持つ。普通厚さ10o以上で、比重が0.5から0.7の範囲のものが多い。
 ・エマルションペイント 水にアスファルト、油性ペイント、合成樹脂などを懸濁させた乳化液状ペイント.
 ・化学物質過敏症 「快適で健康的な住宅に関する検討会議」報告書(平成11年1月)、厚生化学研究「化学物質過敏症に関する研究(主任研究者 石川 哲)」(平成8年度)によれば、下記の通りである。最初にある程度の量の化学物質に曝露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復曝露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来す者があり、化学物質過敏症と呼ばれている。化学物質との因果関係や発生機序については未解読な部分が多く、今後の研究の進展が期待される。
 ・住宅性能表示制度 住宅性能を契約の事前に比較できるよう、性能の表示基準などを定めた制度。住宅性能を相互比較しやすくするために、構造耐力、遮音性、省エネルギー性などの住宅の性能を表示するための共通ルールを定め、その信頼性を確保するために、住宅の性能評価を客観的に行なう弟三者機関(指定住宅性能評機関)が整備されている。また、評価機関から交付された「住宅性能評価」を添付して住宅の契約を交わした場合などは、その記載内容(住宅性能)が契約内容として保証される。
 ・ボイル油 乾性油や半乾性油を加熱し、ドライヤー(主成分は金属石鹸)を加え、乾燥性を強めた油。
 ・吸 着 空気中の物質が、その相と接する他の液体または固体との界面において、相の内部と異なる濃度を保って平衝する現象。
 ・聚 音 壁 本来京都付近に産する土を用いた日本建築の土壁。
 ・ケイ藻土 ケイ藻類の堆積した白色、淡黄色の軟質泥土。
 ・左官材料 塗付け材料、吹き付け材料の総称。
 ・イニシャルコスト 建設プロジェクトにおいて当初に発生する費用、設計料、建設工事費などを指す。
 ・ダクト 空調、換気などの設備で空気を流すための流路、風道ともいう。用途により亜鉛鉄板や塩化ビニール、ガラスなどでつくれる。断面形は長方形、円形がある。
 ・熱損失係数 建物の保温性能を示すために用いられる重要な指標の一つで、室内の方が外気より1℃だけ高いと仮定したときに建物内から外界へ定常的に流出する熱料を建物の床面積で割った値(W/m3K)。天井、外壁、床など構造部及び窓・扉など開口部からの熱貫流による損失と、気積に換気回数と非熱をかけて求めた換気熱損失(顕熱分のみ)と扱う。省エネ法では全国を6地域に分けて、各地域の区分に応じた基準値が定められる。
 ・基礎断熱 一般の住宅は1階の床に断熱を加工するが、建物の外周に沿って基礎に断熱する方法をいう。床下を利用する場合などに用いられる。
 ・コーキング 気密、水密のために隙間を詰めるためにもちいられる。
 ・検知管(ガス検知管) 細いガラス管中に各種ガス探知剤を充填し、ガス採取器に接続して管の一端からガスを吸引し、探知剤の変色現象を利用してその濃度を検出する測定器。
 ・ガスクロマトグラフィー 気体状態にした試料成分をキャリヤーガスにのせて分離して、成分の分析を行なう装置。
 ・ガスクロマトグラフ
          質量分析器
ガスクロマトグラフィーで分離された成分の質量分析を行なう装置。
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